僕は以前、とある学生組織に3年間所属しており、様々な経験を積むことができました。そのうちの一つに「問題解決するためのミーティング」が挙げられます。これを学んだことにより、ちょっとした考え方や日々の生活まで、大きく変わりました。 僕は、半年前まで就職活動をしていたのですが、そこでも非常に役立ちました。
ミーティングを通して学べた知識。これは是非、もっと多くの大学生にも知ってほしい! 僕はそう思っているので、紹介します。
ミーティングをしても結果は出ない
まず、大前提の話ですが
死ぬほどミーティングしても、絶対に良い結果は出ません。
何言ってるの?と思う方もいるだろうと思いますが、僕が言いたいのは「ミーティングは結果を出すための通過点にしかすぎない」という意味です。
ミーティングで決めた内容を行動に移したときにはじめて結果が現れます。失敗したら目も当てられないようなコストがかかる場合は慎重に進めるべきですが、途中で軌道修正できるものならば早急にミーティングで結論を決め、実施し、改善すべきです。
そして、ミーティングの結論は「出る」ものではなく「決める」ものです。
また、ブレークスルーパートナーズの赤羽雄二さんは
会議の最大の問題点は、会議をすることで仕事をした気になることだ。 「速さは全てを解決する」 出版:ダイヤモンド社
と述べています。
僕はこれを読んだとき、衝撃を受けました。
まぁミーティングも仕事の内だとは思いますが。
自分が所属する組織・団体の事を理解する
ミーティングをするためだけではありませんが、まずは自分の所属する組織・団体の事を知る必要があります。自分たちの事を知らなければ、良いミーティングができるわけがありません。
「一体何を理解すればいいの?」と思う方、たくさんいると思います。僕も以前はそう思いました。
何を理解すればいいのか分からない、そんな時は、ビジネスヒエラルキーという考え方が使えます。
ビジネスヒエラルキーというのは様々な解釈がありますが、ここで最低限覚えておいてほしいのが「ミッション」「ビジョン」「バリュー」の3つです。
ミッション
組織・団体の存在意義。
このミッションを達成するために活動しています。そのため、これが分かっていないとお話になりません。極端にいうと、全ての活動(もちろんミーティングも)の意味はミッションにつながります。
ビジョン
組織・団体のあるべき姿。
ミッションへ向けて、ある時点での理想像です。これはミッションよりも具体的なものになります。何事もまずはイメージすることが到達への条件です。
バリュー
組織・団体の価値。また、価値観。
自分たちの強みは何なのか?差別化できる部分は何か?メンバー間で共有しておかなければ良い活動はできません。
これら3つを理解することで、「自分たちの目指しているもの」「自分たちならではの強み」を認識でき、良いミーティングをすることができます。
先輩に聞けばきっと教えてくれます!聞いてみましょう!
何のためのミーティングなのか?目的意識をもつ
今回のミーティングは何故行っているのか?何を決めたら良いのか?それらを意識するだけでミーティングの効率はグッと上がります。そのため、まずはミーティングの目的を設定する必要があります。僕は、この作業はリーダーが行い、ミーティング参加者に伝える方法が良いと思います。
また、ミーティングにはいくつかのタイプがあり、それにより考え方や順番が少し変わります。
問題を認識しており理想状態が分かるタイプ
認識している問題を理想状態へするにはどうすれば良いのかを考えます。一番簡単なタイプだと思います。
問題は分からないが、理想状態は分かるタイプ
理想状態への障害は何なのか?何が邪魔をしているのか?現状分析をします。例としては、アンケートの分析などです。
問題は分かるが、理想状態が分からないタイプ
目に見えている問題が「本当に重要な問題」かどうか、調べる必要があります。本当に重要な問題というのは、理想状態が分からないと見つけられません。まずはミッションやビジョンから、話し合う事柄に関しての理想状態を見つけます。
問題は分からないし、理想状態も分からないタイプ
ミッションやビジョンから、まずは理想状態を決めます。決めた理想状態によっては、話し合いの目的が大きく異なるので比較的じっくり考えて決めた方が良いと思います。
どのタイプでも最終的にやることは
「現状」をいかに「理想」に近づけるか
ということです。
問題点を洗い出すのか?それとも理想状態を考えるのか?今は何をするミーティングなのかしっかりと意識しましょう。
進行表を作成する
進行表にはミーティングでの議題を記し、参加者へ議題を共有します。
データを送ればミーティング前に参加者へ議題を共有できるため、話し合いをスムーズに進められます。
進行表はミーティングにおいて無くてはならないものだと思っていますが、実は、以前の僕は違いました。進行表の事をとても軽視していました。無かったとしてもミーティングはできると思っていました。
進行表に対して意識が変わったのは、あるプロジェクトのリーダーになってからです。先輩に進行表を作るように言われていたため、軽視しながらも進行表を作りました。そして、その時に気付きました。それは
進行表を作る事で優先順位とやるべきことが洗練されるということです。
作る前に何となく考えていたミーティングの進行とは異なり、ミーティングで決めるべきことが明確化されました。
リーダーがあらかじめ議題を考えておくのは当たり前だという人がいると思います。全くもってその通りです。しかし、そう思っていた僕も、実際に進行表として文字におこしてみると、考えが足りなかったことに気付かされました。この経験から、僕はミーティングをする前に、議題を文字として書き記すことを必ず行っています。
この作業を当たり前のようにやっている人にとってはあまり重要性を感じないかもしれません。しかし、僕のように抜けがある人にとって、進行表はとても大切なものです。
勿論、進行表はメンバーとの認識の共有という役目もあります。 進行表を作るに越したことはありません。
適材適所は存在する
人には向き・不向きがあります。リーダーをやると実力を発揮する人もいれば、そうでない人もいます。自ら新しいアイデアを出す人もいれば、人の意見を飛躍させる人もいます。ミーティングでは、様々なタイプの人が参加した方が良い話し合いになると思っています。
自分の実力が発揮できるのはどのポジションなのか?ミーティングを重ねるごとに分かってくると思います。無理して他のポジションにいく必要はありません。自分ができることをやる。多くのミーティングの場合、周りと違ったあなたらしさが必要なんです。それが個々の力を最大化した良いミーティングにつながります。
勿論、今のポジション以外にもチャレンジしたいと思っているならば、挑戦すべきです。ただ、自分だけの強みは、忘れないようにした方が良いと思います。
ミーティングを楽しむ!
人は楽しさを感じる時に、大きな力を発揮します。それはミーティングにおいても同じです。笑顔が無いミーティングからは、良いものは生まれません。
何か新しいものが生まれるかもしれない!
これ、もしかして本当に実現するかも!
そんなワクワク感、そして、仲間と作り上げたいという想いが結果につながっていきます。
今回は良いミーティングをするための事前準備として、僕が学んできた事の一部を紹介しました。これらの事前準備は良いミーティングをするための環境ともいえます。機会があれば、これらの環境の中で「実際にどうやって問題解決のためのミーティングを行っていくか」を紹介したいと思っています。
最後に、僕が学んできたこれらの事は、古今東西あらゆるミーティングで正しいというわけではないとも思っています。特に、実際にビジネスマンが行っているようなミーティングは、あまり想像がつきません。結局、その都度調整をしていく必要があるはずです。そういう意味でタイトルに、少なくとも僕が経験をしたため「学生団体が」と付けてあります。